‥日常‥

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「…ぅ、ん…」 深い眠りが 浮上してゆく 「テレビ…」 付けっぱなしで 二人してソファの上で眠っていたのだろう 娯楽放送を流す箱は 放送を終了し 一面灰色で 眠気を誘う音を奏でる 真っ暗な室内には テレビの明かりだけ 其れに照らされるのは 蓮の、寝顔 とても綺麗な顔は 可愛くも見えて 「…幸せに、してね?」 綺麗な栗色の髪を掬い 静かに呟いて 彼の額に、口づけた 「…‥けい、ご…?」 薄らと瞳を開けた蓮は 目元を擦りながら 片手で俺を抱き寄せる 「あ、ごめん…起こしちゃったね…」 「んー…大丈夫…」 彼は半分、夢の中 「休みなよ、眠るまで頭撫でてやるからー」 彼の頭を撫でて 眠りを促す 「ガキが…大人、ぶんな…」 瞳を閉じたまま笑って 其の儘、眠ってしまった 彼の腕中から抜け出して 眠る身体に毛布を掛ける テレビを消して 未だ慣れない空間を見渡したその時 ――ウ゛ー、ウ゛ー ソファの上で携帯が振動する AM 2:35 着信中  黒川
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