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話がある。少し付き合ってくれないか?
俺はそう言って放課後、彼女を呼び止めた。
その誘いに彼女は頷き、俺の後についてきた。
そして、いま俺達は東校舎と本校舎を結ぶ渡り廊下にいる。
「話ってなに?」
向き合った彼女にそう聞かれて、俺は口を開いた。
「さっきの占いのことなんだけど、あれは本当か?」
俺の問いかけは震えているように感じた。
緊張しているのだろうか?
それともただ、そう感じただけだったのだろうか?
それを確かめるには、彼女はポーカーフェイスすぎた。
「私の占いが外れたことはない。これは占いじゃなくて予言なんだから。」
彼女は軽く溜め息をついたように見えたあと、そう答えた。
俺はその返事で確信した。
俺は本当に1ヶ月後に死ぬんだと・・・。
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