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その日の足取りは軽かった。
柄にもなくスキップをしそうなほど、心は浮かれていた。
家に帰ってもずっと浮かれていた。
自分はどんな風に死ぬのだろうかとか
父は絶望するだろうかとか
そんなことを考えると楽しくなった。
すました顔の父が驚く顔を
作り笑顔の看護婦から、作り笑顔が消えることを
考えながら夕食を用意し、大っ嫌いな薬を飲んだ。
ザラザラと薬を手にとり水と一緒に飲む
増え続ける薬に嫌気がさし、飲まなければ死ねるかと飲むのをやめたことがある。
その結果はただ苦しいだけだった。
帰ってきた父親に発見され、救急車を呼ばれた。
父親の病院で手術をうけ・・。
そして薬が増えた。
疲れた。死にたいと口に出した。
精神科にまわされ
そして薬が増えた。
飲み合わせとか、飲み過ぎとか考えているのかも疑わしい。
父親は薬が全てだと言った。
サプリメントや食事療法、精神的リラックスは意味がないと・・。
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