期待に満ちた日々

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「悪い、ちょっと用を思いだした。先帰ってくれ。」 俺は一緒にいたクラスメートに言った。 「え?用事なら付き合うぜ?」 すぐ隣を歩いていた奴が言った。 いつもへらへら笑っているクラスメート、確か佐伯だ。 名前も滅多に呼ばない俺のことをこいつはどう思っているんだろう。 喋らない、遊ばない、名前も呼ばない。 そんな奴を友人と思っているのだろうか。 そんな訳はない、俺だったら俺みたいな奴は絶対仲良くなりたくない。 「たいした用事じゃないから大丈夫だ。またな。」 俺は半分追い払うように手をふった。 「あ、ああ。じゃあまた明日な!」 あきらめたのが俺が追い払おうとしてたのがわかったのかクラスメート達は立ち去った。 せいせいしたと言っては悪い事ぐらいわかるが、はっきり言って鬱陶しかった。 無駄に高いテンションには付き合いきれない。 俺は完全にクラスメートが立ち去るのを待ってさっき通りすぎた本屋に戻った。 だがそこに蒼木はいなかった。 かわりに先程蒼木がみていた雑誌があった。 俺は手にとりパラパラと捲った。 最近の芸能界の情報、有名男性芸能人のすっぱ抜き、グルメ情報、星座占い。 蒼木がどこをみていたのかはわからない。
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