第1章

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『記憶だ』 『記憶っ?!』 『今のお前たちには当時のアトラルとジュランを演じて貰うんだ、でも記憶を無くすわけだから、お前たちはアトラルとジュランそのものになる。意味わかるな?』 『あぁ…なんとなく…』 僕はミラクルの多さに 目を回しそうだ 記憶を手放す? 当時を演じる? アトラルになる? でもここまできて 引き返す事は皆無だと 雰囲気で分かる ここは早く使命を 終わらせるのが先手だ 『僕はアトラルになる、なって歴史を理解すれば良いんだろ?簡単だよ』 ドームのオレンジの光が 漆黒の暗闇になる 『検討を祈る…三浦榊…』 機械音声と共に 三浦榊の記憶が消えて行く 閉じゆく瞼を 懸命に開けようとするが 結局開かなかった…
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