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『記憶だ』
『記憶っ?!』
『今のお前たちには当時のアトラルとジュランを演じて貰うんだ、でも記憶を無くすわけだから、お前たちはアトラルとジュランそのものになる。意味わかるな?』
『あぁ…なんとなく…』
僕はミラクルの多さに
目を回しそうだ
記憶を手放す?
当時を演じる?
アトラルになる?
でもここまできて
引き返す事は皆無だと
雰囲気で分かる
ここは早く使命を
終わらせるのが先手だ
『僕はアトラルになる、なって歴史を理解すれば良いんだろ?簡単だよ』
ドームのオレンジの光が
漆黒の暗闇になる
『検討を祈る…三浦榊…』
機械音声と共に
三浦榊の記憶が消えて行く
閉じゆく瞼を
懸命に開けようとするが
結局開かなかった…
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