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そんな時に魔王はやってきました
少年は正直思いました
魔王は自分の弱さが生んだ
まだ生きていたいという望みの幻覚だと
しかしそうではありませんでした
「大丈夫かい……?可哀相に。
今の悪魔は中途半端に古風だから、
君のようなハーフを襲うんだ。
一応言ってはあるんだけどな……」
少年は驚きました
それは幻ではない
少年は魔王に助けられました
それと同時に
彼は忍として魔王に仕えることになりました
少年は忠誠を誓いました
命を賭けて守る
そう自分に誓いました
しかし……別れはありました
少年は戦に出ました
魔王を守る剣として
いつものように戦えばいい
その油断が後悔を生みました
少年の背後から敵が襲ってきました
戦場で散るなら悪くない
死を認め目を閉じました
しかし……
痛みはありませんでした
目を開けるとそこには
弓矢に胸を射られた魔王がいました
彼が少年を守ったのです
「あとは……わかるだろ?」
佐助の問いに火焔は頷いた。
初めて自分のことを話してくれた。
だがそれは、深い悲しみの物語だった。
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