第三話

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第三話

僕には「あゆみ」と言う幼なじみがいる。 あゆみは、小・中・高と同じ学校で家も隣同士だった。 ある日、あゆみが引っ越すことになった。その日も12月08日だった。 「やっと思い出した?私達が離ればなれになったのも今日と同じ12月08日だったね。」 「どうして東京に?」 「高2の冬に引っ越した理由はね、東京で私の病気を直すためだったの。」 そう。あゆみは病気にかかっていた。そんなことにも気付かずに僕の世話ばかり。あゆみの口癖は、「ペン回し禁止!」 自然に涙が溢れてきて止まらない。 「男の人は泣かないよ。」 「泣いてねぇよ。」 その日から昔に戻ったかのようにいつも一緒にいた。 それから、僕達は付き合うようになった。 二年後・・・ 2006年12月08日。 仕事帰りにあゆみとあのイタリアン料理屋に待ち合わせをした。 時間になってもあゆみは来ない。 その時、携帯が鳴った・・・。 つづく
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