2.ケルプグリーン

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 車も充分に温まり。 し~ん~ん~シン…シン。 「「…静かになりましたね?」」 …!!?? 静かになった暗闇のあちら側から異様な影が?  丸太を担いだ木こりさんと森の小さな小人さん? 「いえいえ…。 あれは、簀巻きにされたつぼみ君を肩に背負った太郎君と、 大きなゴミ袋を抱えた紅葉くんでしょ?」  明らかにどう見ても、不審者御一行様!?  こそこそと、簀巻きのつぼみを車の後ろにサッと積み込み…。 紅葉を手早く椅子に座らせようとしたけど、 「「ぼく、つぼみちゃん(師匠)がいいの!」」 と、簀巻きの布団柱に抱きついた。 「「まだ、臭ーい!」」 「ざっとヌルヌル取って、髪を洗っただけだからな。」 「それにしても、太郎君。簀巻きは酷くない?」 「だってさ、外すか?つぼみ。」  青い唇でフルフルと、つぼみは首を振った。 「冷蔵庫のお水寒かったの~。」 「裸足だし~。ブルブルなの~。」 「「あのあと。お水もう一本と、温かいお茶買ったんだよ。」」 「「…そりゃ、凍えるわ。」」 「あああの…く車出してもらえます? 急がないとぼく、ほほほんととにとと凍死しそう…。」  大きく溜め息を付き「うっ!」と、声を詰まらせてから、ワゴン車を走らせる凜さん。 「まるで、誘拐犯じゃない? 誰かに通報されたらどうしよう…。」 と嘆きつつ、ウインカーを右にだした。
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