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「無ぇよ。」
正直にね。
「はぁ?隠す気か?コラ!」
ヤ○ザですか?いや、それよりタチ悪いや。
「今回の依頼な、お前なら知ってるだろうが、近所で起きた小学生の集団失踪の件なんだよ。」
「え?今、テレビとかでやってる?」
サクラが異様に驚いてやがる。
「あぁ。」
「凄いじゃない!メジャーな事件に関わる事になるなんて!ただの貧乏四流探偵なのに!」
いや…四流って…
「ま、まぁ、そうだな。今来てたのは、その子供達の親だ。子供が居なくなって悲しんでるのに、金何か貰えねぇよ。貧乏なのは知ってる。でも、今回はな…」
サクラは俺の素性を知らない。俺が幼い頃に親を亡くした事になってる。だから、何となく俺の気持ちが分かる筈だ。自分も、両親を亡くしてるしな。
「…そうか。そうだよね。確かに、貰えないね。」
「だろ?」
サクラは腕組みしながら、少し考えて
「分かった!今回はシンに協力してあげる!お金はあげないけど、ご飯位は食べさせてあげるよ!腹が減っては何とやらだからね!」
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