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「…今、何と?」
今の俺は、かなりキョトンとした顔だった筈だ。聞き間違いかも知れん!もう一回聞いてみるか。
「サクラ…今、何て…?」
「だから!お金はあげないけど、ご飯位は食べさせてあげるって言ったの!」
「タダで?」
「そうよ!」
聞き間違いじゃ無かったか!奇跡か!?この金の亡者、悪の権化と思われるこの女が、タダで飯を!あぁ…そうか。この吹雪はこの前兆だったのか…納得だ。こりゃ、どんな気象予報士でも当たらんわ。
「…何よ、その顔は?私だって、この事件は嫌な感じなの!近所だし!子供を誘拐するなんて本当にイヤ!そんなアホな犯人は、早く捕まって欲しいのよ!その事件にシンが関わるなら、私も協力するわよ!私には何の力も無いから、捜査は出来ないけど、シンのサポート位なら出来る!テレビ観たいなら、下の店で見て良いし、新聞も持って行って良いから!」
サクラがここまで熱くなるとはな。ま、コイツは子供好きだしな。子供絡みの事件は、前からイヤだったし。
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