で、結局こうなのか?

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「ごめんごめん!ついね。」 胸ぐらを掴んでいた手をゆっくり外しながら、カオルに謝る。 轟カオル。警視庁捜査一課の警部。年齢は40過ぎ。特徴は鬼瓦の様な顔と、綺麗に剃られたスキンヘッド。性格は短気だが、話が分るし意外と切れ者。部下の信頼も厚い。とある事件の時に知り合ってから、困った時には助けてくれる、素敵なおじ様だ。今回も頼りに来てみた訳だが… 「頼むから名前で呼ぶのは止めろ!しかも、署内で!」 名前で呼ばれるのが、凄く嫌いなおじ様でもある。 「だから、ごめんって。あ、ここじゃ何だから、あっちで話しようぜ。コーヒーでも飲みながらさ。」 カオルちゃんの肩をポンポンと叩き、人の少ない所へ移動しようと誘う。 「どうせ、コーヒーおごらされるんだろ?ま、いつもの事だがな。」 諦めた様に俺に誘われるまま、部屋の隅に移動する。勿論、途中でコーヒーを買って貰ってな。 「で、今日は何だ?忙しいから早くしろ。」 コーヒーを啜りながら、カオルちゃんが俺を睨む。
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