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「いえ、要りませんよ。」
「え?」
「無事解決したら、そのお金で子供達に何かしてあげて下さい。」
「ですが…」
「何とかしますよ。まぁ、任せて下さい!」
あ~あ、カッコ付けちゃった。貧乏なのにねぇ。親御さん達もびっくりしてたよ。貧乏そうなのに受け取らないなんてさ。
いや、これで良いさ。解決出来ないかもしれないし…いやいや!頑張りますよ!
親達は、再び頭を下げ事務所を出て行った。“宜しくお願いします。”と、最後まで言いながら。
まともな依頼人の、まともじゃない依頼。不安だらけだが、引き受けた以上やってるさ!よし!気合い入れていくか!
「さてと…先ずは…」
バタン!
「な!?」
気合いを入れたばかりの俺の目の前に、最強の敵が現われた!
大家、鳳サクラだ!
「シン!今、依頼人来てたよね?依頼料は?滞納してる家賃払える?早く出せ!」
ふぅ…一気に気合いが抜けて行ったよ。こう言う事に関しては、異常に反応早いな。そんなんだから、恋人出来ないんだぞ?
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