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俺は近くのコンビニで弁当を買い、車からパソコンを持って、現場の職人さんの輪に入った。
「相原さんも大変だねぇ~。あのオーナー相手だと悪戦苦闘だったんじゃない?」
「そうですね。でも、最初は良かったですけどね。
今みたいに追加とかがあると俺も職人さんも困ってしまうので大変ですけどね」
「まぁ~、まだ始まったばっかりだから、良かったよ。
これで最後のほうに言われたら、倍かかるし今付いてる物も外さないといけないしね」
「そうですね」
オーナーの話をしながら食事を進めると携帯が鳴った。
「おっ!相原さん、彼女?」
「違いますよ~。居ればいいんですけどね」
笑いながら、携帯を開く。
佐藤さんだ!
返事はいいよと書いてある。
いつもの様に可愛く飾られたメールに思わずにやけてしまった。
「あっ!やっぱ、彼女でしょ?」
職人さんがすかさずツッコミを入れる。
「もう~。やめて下さいよ~」
楽しく会話をしながら、食事を終え、再び仕事を始めた職人さんと俺。
パソコンを起動し、追加分を上乗せした見積を作る。
暫くして、オーナーが戻って来て、見積を提示して了承を得た。
それから大体の仕事を終えた俺はオーナーと職人さんに声を掛け、現場を出た。
社長に電話しとくか。
「もしもし。相原ですけど。今、電話平気ですか?」
「おう相原、お疲れ。
今?いいよ」
「カフェの現場なんですけど、オーナーと現調しまして、先ほど終わりましたので」
「おっ。早いな。後は会社で作業するだけか」
「そうですね」
「んじゃ。上がっていいよ。俺も都内で打ち合わせして、直帰だからさ」
「分かりました。それじゃあ、お先に上がります。お疲れ様でした」
社長との電話を終え、家に帰る。時間は
PM4:00
帰るまでの車の中でお気に入りの音楽を聞きながら上機嫌で車を走らせた。
家に着き、玄関を開けるとまだ夕方なんだと思った。
いつもは真っ暗でこんなに早く帰るのは久々だなと思いながら、待ち合わせの準備をする。
シャワーを浴びて、たまには気合いを入れてみようとオシャレをする。
あとは彼女との待ち合わせだけだ。
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