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打ち上がる無数の花火に観客が騒ぐ。
ハートの形、星の形、様々な形の花火、様々な種類の花火にただただ、心を奪われて、見ていた。
今こーして、佳奈と手を繋ぎ、この花火を見ている時間がすごく幸せだった。
花火大会が終わり、帰りの車内は花火の話しで持ち切りだった。
「すごかったねぇ~。特にハートがよかった」
「うんうん。花火はでかい方がいいね」
「私なんか見入ってたよ」
「私もです。伊豆の花火大会は良いですね」
思い思いに感想を語る俺達。
それは別れるまで続いていた。
『今日はありがとうございました』
挨拶をする亮平と有紀ちゃんを渋谷で降ろし、佳奈と二人で家に向かっていた。
「今日はホントにありがと。すごい楽しかったね。
明日も仕事頑張ってね。
特に勇二は疲れたと思うから、ゆっくり休んで下さい」
「そうだね。ゆっくり休みます」
キスを交わし、俺は家に帰った。
もちろん、そのまますぐに眠りについた。
日焼けした背中や顔がヒリヒリして痛いと思いながら。
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