『運命』<回想>

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夏~秋と季節は移り変わり、11月。 俺は今、亮平の店に向かっていた。 「勇二さ~ん!」 「お~~、亮平。悪いな。忙しいのに」 「平気。オリジナルのプレゼントなら姉貴も喜ぶと思うよ」 俺はオリジナルの指輪を佳奈にプレゼントする為に亮平に頼んで教えてもらう事になっていた。 佳奈の指輪サイズは寝ている時にこっそり測った為、今回のプレゼントは驚くだろうな。 後はクリスマスイウ゛に間に合えばいいんだけど。 「亮平。指輪ってどのくらいかかる?イウ゛に間に合うかな?」 「全然、平気!今、指輪を作るキットも売ってるぐらいだから。イウ゛には間違いなく出来てる」 そう話しながら、店に案内され、入っていった。 「ここが亮平の店かぁ~」 店に入るの初めてで中はあちらこちらにアクセサリーが飾ってある。 さらに店の奥に案内されるとアクセサリーを作るような物が置いてある。 「ここで作るの?」 俺は辺りを見渡しながら言った。 「そう。ここが今日から、指輪が出来るまで勇二さんのプチ仕事場」 「お願いします」 「で!作る前にルールを決めておこう」 「ルール?」 「そう。教えるけど、一切俺は手を出さないから。自分でやる事!これがルール」 「分かった」 納得した俺は真剣な目で話し、頭を下げた。 「勇二さん。指輪のデザイン画はもう出来てる感じ?」 「あ~。出来てるよ」 カバンから、指輪のデザイン画を出し亮平に見せる。 シンプルな形で裏にはEternal Love と書かれた指輪。 「うん。いいと思うよ。でも、何で自分で作ろうと思ったの?プロポーズするのにシルバーリングって」 「確かにシルバーリングってあんま聞かないよね。金が無い訳じゃないんだけど、元々ありきたりが嫌いで値段よりもオリジナルを選ぶ方が強くて。 でも、結婚指輪はちゃんとした指輪にするけどね」 「何か、ポリシーがあるんだね。でも、それって良いかもね。 これで姉貴にごめんなさいって言われたら、マジ笑うかも」 「バカ!!そんな事ある訳ないだろ!あったら、マジ落ちるよ」 「じゃあ、そんな事あったら、俺が酒でもおごるから」 「おごられない様にしなきゃな」
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