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「俺は会社員だ。父親の会社で働いている」
「え!そうなの!?」
「驚くことか?」
父親の会社で働いてるってことは…。
「まさか、ゆくゆくは社長になるとか…?」
俺がそう聞くと、來斗さんは目を伏せた。
「…いや…それはないよ」
「…?」
一瞬、表情が変わった気がした。
聞きたいけど、何だか聞いちゃいけない気がして、黙っていると。
「部活何時からだ?会社行くついでに送ってくけど?」
彼は食器を持って立ち上がった。
「え、いいの?」
「構わないよ」
優しいんだか冷たいんだか。
まだまだ分からないことだらけだ。
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