憎しみの唄

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泣きたい時に泣けない。 弱音を吐きたくても吐けない。 だって元気でいないと、 誰も私を必要としてくれないじゃない。 だから心を凍らせて、 ひとりになった時に溶かすの。 溶けた氷は誰も見ない。 ほら、強い子の出来上がり。 鈍い痛みが私を挿しても、 私は笑顔でいるわ。 ほら凍った笑顔。 目は死んだ魚のように、 心には何も映さない。 だから大丈夫。 いつか、私を愛する人は 私を生かせてくれますか? いつか、私は生きた心で 誰かを愛せますか? 凍った心に気付いてくれますか? こんなにも愛に飢えている私を 誰か愛してくれますか? 私を闇から救ってくれますか? 共に歩んでくれますか? 望んでばかりでは 何も手にはいらない。 でも私は手に入ってから、 尽くすのよ。 私の愛なしでは生きられないくらいに、 愛してあげる。 私に狂って死んでいけばいい。
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