賤ヶ岳に散る夢 ―激闘―

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「ここから一番、遠くに見える、腕に赤の腕章を付けた、一番少ない部隊が、兄上が率いる第1軍。 その次は緑の腕章を付けているのが、家老の知成が率いる第3軍。 そして、紫の腕章を付けて一番数が多いのが、わしが率いる第5軍じゃ。 第1軍、第3軍はそれぞれ3個歩兵師団、3個騎兵連隊、5個砲兵大隊、2個抜刀連隊。 わしの第5軍は7個歩兵師団、1個騎兵師団、7個砲兵大隊、1個抜刀旅団じゃ。 まあ、総勢は10万は軽く超えておるだろう。 はっははは」 悠馬は10万超という数を聞き、義永が高らかに笑ったわけが理解できた。 「そうじゃ、数馬。第5軍の第51歩兵旅団の指揮を宗矩に執らせてやってはくれぬか?」 「宗矩にか? 宗矩ならば抜刀旅団か、むしろ柳生衆を任せたいと思っておったのじゃが・・・」 「あやつが妙にテームズ銃に熱心でのう。 つい1個旅団率いてみぬか、と言ってしまったのじゃ」 義明の言葉に、義永は呆れたような表情を浮かべた。 「また兄上の悪い癖が出たか。 まあ良い。 では出陣の際に宗矩を連れていくわ」
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