賤ヶ岳に散る夢 ―激闘―

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矢に、最初に気付いたのは琴乃だった。 琴乃の表情が強張ったのに気付いた悠馬と絢も、矢に気付いた。 絢は自分が狙われていると気付いたが、今までに経験したことの無い、その感覚は、体の自由を失わせた。 あ、当たる・・・ 「絢、伏せろっ!」 悠馬は声を出すとともに、絢に覆いかぶさった。 「あの船です!」 琴乃の言葉に、とっさに現れた椿と忠介がテームズ銃で、小船の上の刺客を狙撃した。 2発の銃弾を受けた刺客は船上に倒れた。 しかし、倒れる前に刺客は2発目の矢を放っていた。 「ぐっ・・・!」 矢は絢を護ろうと、盾になった悠馬の背中に刺さった。 「ゆ、悠馬・・・!?」
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