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「たしかに・・・あの世界にいた人達は、俺らより若いのに、俺らより逞しく見えた。
あの義明様だって、まだ40前なのに今の県知事4、5人分の権限を持って、10万人以上の将兵の命を預かる立場だった。
まだ会社1つの社長にしかなれてない父さんたちよりも、ずっと凄かった!」
「なあ幸一・・・会社の社長ってそんなに凄く無いのか?」
「大丈夫だ。
俺達だって1000人の社員の生活預かってるんだ。
に、似たようなもんだろ・・・」
父さん、勧めるからには何か餞別の品ぐらいくれるよね?
永野悠馬・・・
普段はツッコミに徹し、そして策略家。
「よし!明日、もう一度、あの世界に行ってくるから!」
悠馬の高らかな宣言に、絢が口を挟んだ。
「ダメ!ちゃんと傷が治ってから。
それに、着替えも新しいの持って行きたいし、他にも用意するものもあるし。
だからせめて1週間後に出発だよ?」
「「絢・・・」」
思わず、幸一と悠馬の声が重なった。
「パパ、あたし、もっと成長して帰ってくるから。
それに悠馬が向こうで、どっかの女と子供作らないように見張ってなきゃいけないし」
「俺の見張り!?」
「わかった!お前達にはうちの会社の新製品をプレゼントしてやる!
1週間後までに持ってきてやるからな!」
父さん・・・掛かったな。
でも、父さんの会社って自衛隊とか警察向けの装備品の開発扱ってたような・・・。
銃刀法無視して自動小銃でもくれるのかな?
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