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悠馬はそこまで読むと、レポートを絢に渡した。
「こりゃ、ゼミの課題にするのは絶対に無理だな。
だいたい、源義晴って誰だよ。
それも朝廷が認める正統な清和源氏嫡流って・・・」
絢は悠馬が読んだページと同じページを読み、口を開いた。
「ねえ、これってパパたちがあの世界での事をレポートにしたんだよね?
ということは・・・あの世界だと、これは本当の事・・・ってこと!?」
絢の言葉に悠馬はふと何かを思い出した。
「そうだ!
いつだったか、義明様か琴乃が言ってた紀伊家誕生の秘密って・・・まさか、このページに書かれていることに関係あるんじゃ・・・」
「うん!
たしか源氏の家紋は笹林道。
紀伊家の家紋も笹林道だったし!」
悠馬と絢は、レポートの次のページを開いた。
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