賤ヶ岳に散る夢 ―決着―

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数時間後、悠馬と絢、琴乃は1個騎兵大隊50騎に護られながら、南近江の街道を北に向かっていた。 「琴乃、さっき言ってた琴乃の兄上って?」 「我が兄、望月左兵衛大尉直繁はわたくしが率いている第108遊撃歩兵旅団を、わたくしに代わって率いており、指揮系統上はこれまで通り義明様の直属になっております」 「ねぇ、そういえば、賤ヶ岳での戦いって、今どうなってるの?」 「椿からの知らせによれば、第3軍の先遣隊1個歩兵大隊500名が北国軍の横から銃撃を浴びせ、賤ヶ岳まで押し戻したそうです。 ですが羽柴軍は5000近くの兵が討死し、傷を負った者も1万はいるとか。 秀吉殿の本隊は今朝、ようやく坂本まで戻ったそうです」
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