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勝家は、秀吉率いる羽柴軍主力が秀長率いる本隊と合流し、羽柴軍が兵力を回復する前に決着を付けたいと考えていたが、願っていた雨が翌日になっても降らなかった。
一方、その羽柴軍も、秀吉の主力は美濃からの強行軍で将兵の疲労は限界に達し、秀長の本隊も負傷者が多く、すぐに出陣することは不可能であった。
「いやぁ~此度はまこと紀伊殿に助けられましたわ。
して、紀伊殿の軍勢は今、どちらに?」
義明は坂本で秀吉と会っていた。
「それがしの軍勢は、ここ坂本より塩津浜に向かっており、弟の義永と家老の永野知成が率いる軍勢は塩津浜の北に布陣しておりまする」
「左様でござるか。
いやぁ~それがしも紀伊殿とともに出陣しとうございましたな」
「よろしければ、筑前殿だけでも、それがしと共に参りませぬか?
我が軍の戦い振り、是非、ご覧くだされ」
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