賤ヶ岳に散る夢 ―決着―

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ガサ ガサガサ 「・・・何奴!?」 「・・・ヤバッ、近づき過ぎたか」 「悠馬殿、声を出さずに・・・」 悠馬、絢、琴乃の3人は、護衛に椿、忠介のみを連れて、北国軍が布陣する賤ヶ岳に潜入していた。 前日、木ノ本に着いたばかりだったが、悠馬が紀伊軍の戦いを見たいと言い出し、賤ヶ岳に向け馬を走らせたのだった。 深夜、山を登り、中腹の茂みの中に5人は身を潜めたのだった。 「姫、囲まれた様子。 いかが致しまする?」 周囲の様子を悟った椿が琴乃に進言した。 「そのようですね。 敵の数は?」 「8名か9名ほどかと。 突破致しまするか?」
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