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その後、ジャックは私を常に持ち歩くようになった。
それこそ、友達の家に遊びに行くときですら持ち出す時もあった。
親からは置いていけと何回も言われていたがあっさり無視して私を連れていく。
その友達が私を見たとき、急な吐き気を訴え、翌日高熱を出した。
だが、それは私の所為ではない。
もともと体調が悪かっただけ。
でも、私は“呪いの人形”だから、いつ何が起こってもおかしくない。
だから、いつこの子が死んでもおかしくない。
私の邪魔をするから。
私は、ただ待っているだけなのに、みんながそれを邪魔する。
名前を付ける前に死んだあの人。
死んだとわかっている。
解っていても待っている。
私に名前を付けていいのはあの人だけ。
他の名前なんていらない。
なのに、邪魔をする。
完成した私を持ち出して売り払った奴
買った人は私をオークションにかけた
落札主は私を自分の作品として展覧会に出品した
私を気に入った何処ぞの紳士は、私をコレクションの一部にして倉に閉じ込めた
その倉に入った泥棒が私を気に入って持ち出した
他にもたくさんあった。
殺した
皆、殺した。
バラバラにした
捨てた。
消した。
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