依頼

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ハッとくだらない連中に向かって一瞥してから、硬直しているメガネに向かって言った。 「頼みたいなら自分が来い。…そう言っといて」 決して凄んだわけでも、睨んだわけでもなかったのだけど、メガネはヘタリとその場に座り込んだ。 「……っ」 ずいぶん体が震えているようだけど、コイツ大丈夫か? つうか、なんで敬語なわけ。 笠松さん?気持ち悪い。 ハッ、どいつもこいつも…。 凍り付いた教室の空気に、せっかく朝から授業を受けてやろうとしていた俺のやる気は、一気に萎えた。
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