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もう、二度と感じるものか!!
許さない!!
腕を何度も叩いても、私に腕をかじられても、梶原は動きを止める気配もなく、さらに増すだけだ。
「幸せになりたいのか?お前には幸せになる資格なんかないんだよ。僕に抱かれている限り…!」
梶原は私の耳元でそう囁くと、私は初めて、声を上げて、泣いた。
「うわああぁッッ!!!」
*
翌朝。
私はいつものように朝食を作り、圭太くんが起きてきて、続いて美夜が起きてくると、美夜は梶原の姿を探して、
「……お父さんは?」
と言って梶原の部屋に行こうとすると、私は思わず美夜の手を掴んで、
「行かなくていいの!」
と強く言うと、美夜は少し目を丸く見開いて私を見上げた。圭太くんもダイニングの席に着きながら、不思議そうに私を見上げている。
「お父さんに構わなくていいから、美夜は早く食べて支度しなさい…!」
と私が怒りを必死に抑えて言うと、美夜は首を傾げた。
「……お姉ちゃん。どうしたの?お父さんは、わたしとご飯食べたいはずだよ。わたし、お父さんのこと、大好きなの」
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