第1章ー入学式ー

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学校から、家まで歩いて30分くらいだ。おばあちゃんは先に家に帰ったが、私は…友達が写真を撮る間を擦り抜けてきた。家に帰ると、お父さんはいなかった。玄関のドアを開け、 「ただいまー」 とだけ、呟いた。おばあちゃんが出向いた。おじいちゃんは、居間で内職をしているのがわかる。 「おかえり。」 とおじいちゃんとおばあちゃんは声をかけてくれた。私は…おばあちゃんに 「お父さんは?もう行ったん?」 と聞くと、おばあちゃんは、 「おばあちゃんが帰って来た時には、いなかったよ。今日は多分帰って来るの早いと思うで」 と伝えてくれた。私は、リビングに足を運んだ。制服のままで、食器棚からコップを取り出し、冷蔵庫から、牛乳をだしてコップに注いだ。そして、ゆっくりと飲みほした。 「めちゃめちゃ、美味しい!!やっぱり…緊張が解けたからやなあ!最高や~!あ。お兄ちゃんわ!?部活?」 コップを台所に置き、おじいちゃんとおばあちゃんが内職をしている部屋に行った。 「そう違うか?未来。潤は、バスケットで何かあるって言うてたわ」 おじいちゃんが、私に伝えた。 「まじで…暇やん!あいついなかったら暇やあ!」 お兄ちゃんは家族の光みたいなものだ。明るく照らす。優しい光。 お兄ちゃんが息をきらして帰って来た。バスケ部だからしんどいのは当たり前か。 「父さんわ?」 おばあちゃんは、お兄ちゃんが帰って来た途端に優しい感じになった。 「おかえり。父さん知らないよ。もう帰って来るん違うかな?」 「ふーん。」 「おかえり。潤」 「ゆっくりしなあよ」 とおばあちゃんがお兄ちゃんに言った。
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