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彼の来店は二度目で、初来店は、私は休みで、若い子が担当したらしい。
「洗いはなしで、整体マッサージだけしてもらえますか?」
こんな事言われたのは初めてで、戸惑ってしまい
「私じゃ駄目なら、担当代わりますか?」と申しでた…すると彼は、
「いや、そうじゃなくて、整体だけで、十分なんで…こないだ来たとき、その、ビックリしてしまって…そんなつもりなくて…野球してて、あちこち疲れがとれなくて、ほぐしてもらいたくて…その…」
あまりの可愛い発言に、ビックリやらトキメキやら、私までドギマキ。
(出逢いがこんな場所じゃなければ、普通に交際できたかも…。)
そんな事を望めるような、綺麗な体ではない。
私はお客様の望むままに。
「かしこまりました、じゃあ、洗いの時間も、マッサージにあてますね。」
仰向けになってもらい、首から肩、腕と下へとほぐしていく。
その最中も、私と彼は会話を続けた。
彼は私より三つ上の公務員。私とは縁のない職業だ。それより驚いたのは、仕事の他に、野球、郷土芸能と、毎日忙しく、仕事の空き時間や休みには趣味に没頭していて、どれが本職なのかと、ビックリする位、忙しくしていた。
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