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ぼくは靴を静かに脱ぎ、キレイに揃えて玄関の端に置く。
そして、いつものようにフローリングの階段を一段一段ゆっくりと上がってゆく。
階段が終わると右に曲がり、突き当たりにあるドアを開けた。
ドアを開けると、ぼくの瞳に簡潔な部屋が写る。
ベット。
机。
本棚。
10畳はあるかという部屋にあるのは、それだけだ。
相変わらず、殺風景な部屋だな……。まぁ、使ってて不便はないけど。
ちなみに、ここはぼくの部屋だ。
ぼくはベットの上に鞄を置き、机へと向かう。
何をするつもりかって?
勉強に決まってるだろ。
当たり前の事を聞くなよ。
学校や、塾の勉強だけじゃ足りないんだよ……。
あいつを……四ツ谷薫を越える為には……。
本棚から、数種類の参考書を運び、机上に並べた。
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