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「やめろよ!」
横にいたはずの木戸の声が背後からしたから僕は慌てて振り向いた。
「なんなんだ、お前?」
いじめグループのリーダーらしき男が木戸の襟首を掴む。
「一人を数人で囲んで恥ずかしくないのか!?」
木戸は精神的に強くなった、必ずこういう場面で助けに行くんだ。
僕にはそんな木戸が眩しすぎる。
「木戸、やめなよ。」
僕は木戸をそのたびに制止する。
「楓は先に帰っていいよ。」
木戸がいつもこの台詞を言うと、殆どの奴等は驚く。
「楓って…あの二宮楓か!!?」
なんか弘樹の事件以来僕は恐れられていた。
ドサッ!!
リーダーらしき男は木戸を乱暴に地面に叩きつけて逃げて行った。
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