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「残った弁当…」
よみさんが私達を見る。
「食べちゃいましょうよ!」
私がそう言うと、よみさんは笑顔になり、残った弁当を食べ始めた。
「それにしても凄い食べっぷりや…」
大阪さんの言う通り、よみさんは凄い食べっぷりだった。まるで三日間何も食べていない人のように、弁当を食べていく。
「あーあ…。ついによみも食べ物の誘惑に負けたか。お、からあげか。ソイツはカロリー高いぞ…」
突然智ちゃんは立ち上がり、よみさんの唐揚げを見ながら、残念そうな顔でそう呟いた。
「え!?い、いいんだよ!智には関係ないだろ」
構わず、よみさんは弁当を食べ続ける。
「まー、よみが太りたいんなら関係ないけどねー」
「う、うるさい」
「お、次はウィンナーか。ソイツもカロリー高いぞ…また太るぞ」
「……」
「よみが本当に太りたくないのなら、残った弁当を私に食べさすのが賢明だぞ」
「……」
よみさんの箸が止まってしまった。
智ちゃんの言葉が響いたのか、さっきまであった笑顔がどんどん不安そうな顔に変わってくる。
「どうしたよみ?私に食べてほしいか?そうだな…。よし!今回は無料で食ってやる!」
「お金とるつもりだったのかよ」
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