智ちゃんと食欲

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「まー。私も腹一杯だからなー。よみの為に、しょうがなく食ってやるんだからな」 「嘘つけ!」 《ガラガラ》 よみさんの強烈なツッコミが響いたとき、突然教室の扉が開いた。 そこには、部活の用事でいなかった神楽さんの姿があった。 「神楽さん!お疲れ様です」 ちよちゃんが優しく言う。 「お、ありがとう!ちよちゃん!はぁー。それにしても疲れたぜ」 そう神楽さんが言ったとき、よみさんの眼鏡がピカーンと光った。そして素早く立ち上がり、神楽さんの近くに歩み寄っていった。 「お、大変だったな、神楽。腹も減ってるだろ?どうだ?私の弁当でも食べないか?」 「え!いいのか!?サンキュー!助かったぜー!今腹ペコだったんだ」 嬉しそうに弁当を見る神楽さん。その弁当を机に置き、箸を持った。 『いただきます』と一言言って、食べようとする。 それを見ていた智ちゃんが叫んだ。 「ま、待てー!それは私の弁当だー!」 智ちゃんは神楽さんに向かって走って行った。
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