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「はーい!じゃ紹介しますー。転入生の、山口 優さんでーす。んじゃ、自己紹介宜しくね」
「は、はい…。えーと…、静岡からきました、山口 優といいます…。宜しくお願いします…」
私は弱々しい声で自己紹介をし、ペコリと頭を下げた。
きっと私の今の顔は、林檎のように赤くなっているだろうな…。
恥ずかしい…。
「うーんと…」
谷崎先生が教室の中を見渡す。
「そんじゃあ山口さんは、ちよちゃんの隣に座って」
先生の言う場所を見てみると、高校生とは思えない程小さくて、可愛らしい女の子が座っていた。
私が席に着くと、その女の子はニッコリ笑って。
「はじめまして!私、美浜ちよといいます!これから宜しくお願いしますね!」
と礼儀正しい挨拶。
緊張がなかなかとけない私は、笑顔で『宜しく』と一言だけで精一杯だった…。
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