∮触れ∮

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歩いてる途中何度が彼女は振り返る。 そのたびにザキは彼女を面白そうにみる。 彼女が振り向くのはザキの目線に気づいてだと思うのは僕だけか。 そんな目で僕はザキを見る。 徒歩で歩くこと20分。意外と歩いたな。汗だくだ。雪道でも歩いたのに。ここの組織は歩くのが好きなのか? 「見えてきました。」 そう言って彼女が指差した先にはデカい家があった。本部よりは小さいけどね。しかし普通の民家の中にあるとは……山奥の本部とは大違い。 なんだろ……ビルっぽい家。地上は三階建てか……。 「地下は5階まであります。」 僕の言葉を知ってか上手いこと彼女が引き継いだ。 ザキは眠そうに目を擦りながらあくびをしている。 それなりの門を通り抜ける。 アジア支部であるこの建物に入る。 まだまだアジアには知られてないからこんなに小さい―まあ普通の家に比べたらデカいけど―建物になったんだろ。
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