9人が本棚に入れています
本棚に追加
/78ページ
兄さんとの生活が始まった。
住み込みで働く予定だった場所には理由を説明した。
住み込みは無くなったが働く事には変わらないので俺はそこに通うような形になった。
｢母さん達とは連絡とってるの？｣
｢いや……全くやな。携帯も代えたしこの場所も教えてへんし……絶縁状態というか……｣
｢俺の…せいか｣
両親は兄さんを可愛がっていた。
それを仲悪くさせてこんな状態にさせてしまったのは俺のせい……
｢敦哉は何も悪くあらへんよ。向こうが悪いんや…｣
｢……｣
｢僕は……許せへんねん…｣
｢兄さん……｣
｢…敦哉は生活どやった…？大丈夫やった…？｣
｢ぁ、うん…徹っていう同じ施設の友達ができてさ…そいつのおかげでなんとか生活できたよ｣
｢そっか…良かった……｣
｢今度兄さんも徹に会おうよ。連絡先教えてもらったから一緒に遊ぼう？｣
｢せやな。僕も会ってみたいし｣
そうだ。
後で徹にメールしとこう。
*
最初のコメントを投稿しよう！