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兄さんはこれから仕事のため出かけた。
一人になった俺はさっそく徹にメールを送った。
『今時間大丈夫?ちょっと電話していいかな?』
そう送るとしばらくしてメールではなく電話がかかってきた。
「もしもし」
『もしもし敦哉?俺、徹』
「何かそっちから掛けさせてごめんな?」
『大丈夫だよ。今暇だったし。どうした?』
「ん、実はさ今度徹に会ってもらいたい人がいて」
『ん?』
「俺の兄さん。俺、実は今兄さんと暮らしてるんだ」
徹に今までの経緯を話した。
『良かったじゃん!敦哉の願いが叶ったんだな』
「うん…っすごい…夢みたいだよ。また兄さんに出会えて一緒に暮らせるなんて」
『兄弟っていいな…俺にもお前の兄貴みたいな人がいたら……』
「徹……」
『今度遊ぼうぜ。お前の兄貴も一緒にさ♪』
「あぁ!」
『お前の兄貴ってどんな感じ?』
「身長は俺より小さかったなぁ…肌が白くて華奢な身体してて……何か、中性的な美しさというかすごい綺麗になっててびっくりした」
『マジで?じゃあ俺ハーレム気分でいこうかな』
「は?」
『だって敦哉も身長は大きいけど美形じゃん?ある意味二人に囲まれてハーレムじゃん♪』
「ばーか。俺も兄さんも男だよ」
…ていうか俺って美形なのか?
今まで大して自分の容姿気にしてなかったしな…
『いいねぇ美人兄弟』
……徹ってもしかして…
その後の言葉はあえて言わずにいた。
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