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最悪な子供時代だった。
『くそ…っまたあの女いなくなりやがった…!』
母親は男癖の悪い女で毎晩色々な男と遊び寝ていた。
家事は一切せず、俺の面倒なんて全くしてくれなかった。
『徹!酒買ってこい!!』
『……』
『何だその目は!!さっさと買って来いって言ってるんだ!!』
『ぅぐ…っ!』
父親はそんな母親のせいで荒れ、毎日酒を飲んでは俺に暴力を振るっていた。
俺はそんな二人が大嫌いだった。
『くそ…っお前…本当は俺の子じゃないんじゃないのか!?あの女の事だ…どっかの男の……』
ばーか。
俺は正真正銘アンタとあの女の子供だよ。
むしろ俺は認めたくないぐらいだ。
あの汚らわしい女と最低な男の血が自分に流れてるなんて。
『くそ…っ!くそ!!』
父親の虐待は終わる事はなかった。
無力な自分は毎日それを耐えている事しかできなくて
何で俺は生まれたんだ。
何でこんな目に合わなきゃいけないんだ。
俺の存在理由って…?
いっそ
俺なんか生まれてこなければよかったんだ……
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