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「……あんな小さな的をこんなときに射ち抜ける自信があると思う?」
美紗の低い声にその場の温度が下がり、静まりかえった。
「大体大トリにしてなんて誰が頼んだのよこっちの気も知らないで好き勝手言って……だったらあんたらが撃ちなさいよ!」
そして爆発した。
激昂して省吾に殴りかかろうとする美紗を別の役員が慌てて止める。次の部活の準備で閉幕中だったので、外に様子が見えることはなかった。
「ジュース1本の仇!」
美紗は訳のわからないことを叫びながら、矢(1本3000円)を振りかざし、役員に羽交い絞めにされていた。
「返しただろう120円……ってか危ないからやめろ!」
羽交い絞めをしている先輩の生徒会役員にも臆せず、美紗は矢を持ったままもがいている。
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