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そう、その日は、父親が体調を崩していた。
その日の狩りを終えて、もう寝る所だった。
「うう‥っ‥」
うめき声を聞き、ウィルは咄嗟に父親に近づき、胸や身体を触り、危険な事を知ると急いで薬草を取りに行った。
いつも狩りをしている場所では、父親に合う薬草が無く、遠く離れた高山の麓まで行かないと無かった。
「どうした?また、体調が悪くなったのか?」
姿を現したのが、一緒に狩りをしている仲間だった。
仲間に事情を話すと一緒に行こうと言われ、二人で高山へと向かった。
闇の中を夢中で走った、何時もとは違う父親の苦しみかたに焦りを感じていた。
早くもっと早くと願いながら、麓に着いた。
手分けして薬草を集める、眼が判断が付かないので、鼻だけを頼りにして。
ある程度集めるとまた、村へと急いだ。
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