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ガラッ。
「席につけ、転校生を紹介する」
先生のその言葉に教室内は更に騒がしくなった。みんなそそくさと席につきドアを見る。
がらりと扉が開き、ひょっこりと黒髪が顔を覗かせる。
わっ、と一瞬だがクラス内の女子が色めき立つ。
「イギリスから来た山口三郎君だ。仲良くしておけよ」
「…よろしく」
ぶっきらぼうにそう言い、三郎と言われた男子は頭を下げた。
女子は頬を赤らめ、ひそひそと何事かを話している。
私も次郎というものがありながら、思わず彼を凝視してしまった。
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