閃き

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俺が十代の頃建設業界で働いてた時の話なんだ。 あの人は仕事上司で当時40過ぎたおじさんなんだけど。凄いイケメンだったんだ。常に女性からは人気があって俺も憧れの先輩のひとり。 ある日その人にこう誘われたんだ、「今日女子大生と合コンだぜ!お前一緒に来ないか?」俺は断る理由などありもしない。「行きます!行かせてください!」先輩は「じゃあ夜カラオケで待ち合わせな。」かっこいい! 男に惚れるとはこのことか..。夜になり待ち合わせの場所へ。先輩達と合流して女性陣達があとから合流した。3対3の合コン。女の子もかわいい!俺は高鳴る鼓動を抑えきれずにいた、するとあの先輩がそっと肩を組んできて「俺がリードしていくからあとは、ついてこい。」かっこいい!一生ついてきます!時間も結構経つに連れてお酒の勢いもあったせいかテンションは最高潮。相変わらずその先輩は人気絶好調!俺もいい感じの女と盛り上がっていた。そこでその先輩が「よーし!俺の18番ブルーハーツのリンダリンダ歌うよ!」みんなで立ち上がり飛び跳ね大熱唱。楽しい...なんて楽しんだ。すると一人の女性から「ギャー!」と叫び声。どうしたんだろ?と思って先輩を見たら、髪の毛が変な風になってる。すると女性陣が「この人ヅラなんだけど!ヅラがづれてる~!」そうその先輩はヅラだったんだ。あまりの激しい動きに耐えきれなかったヅラ。乱れる髪。「この詐欺師!みんな帰ろう!」退散していく女性陣。残った俺達にその先輩はこう言った「ヅラだけにづらかられた。」だって。それ以降俺は会社を辞めた。
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