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考えただけでもぞくぞくする。
いっそ、先生なんて追い出してこのまま由美が言うゲームをしたいなんて考えた。
いつも通りのマンネリな生活に、こんなスリルが味わえるなんて良い方だろう。
翼はかくれんぼには自信があった。
何しろみんなでかくれんぼした時も翼は誰にも見付けられる事ができないし、翼が鬼だと直ぐに見つかってしまう。
何故、こんなにも翼はかくれんぼがうまいかはみんな知らないし翼にも分からなかった。
ただ、言える事は翼は人の行動を読み取れるという事だ。
「翼も何か願い事あるんてしょ?」
由美は翼の様子をうかがうように、翼の顔をのぞいた。
「あるって言えばあるけど…
俺はスリルを味わいたいんだ」
由美は翼をじーっと見て言う。
「見つかると思ってる?」
「俺が見つかるわけないだろ?
かくれんぼ王者の俺が!」
翼と由美は同時に笑いだした。
しかし先生に注意され、しぶしぶ2人は会話をやめた。
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