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「もしもし、俺だ」
親父の声だ。
「どうしたの?」
俺は少し慌てた様子で返事をした。
「大丈夫か?」
親父は真剣な口調で言った。
「えっ、特に変わったことはないけど…」
俺は何故親父が突然こんな事を言うのか分からなかった。
「そうか…。当分は家に帰らない。」
……
「何で?」
こんな言葉しか出なかった。
「理由はまだ言えない。だが何があってもお前は負けるんじゃないぞ」
そう言った途端に電話は切れた。
何なんだよ…。
親父の真意が分からない。
負けるな? いきなり何だよ!
釈然としない思いがあった。
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