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「オババ様、それでお話って何ですか?」
荷物を置いて再度村長の所へとアスカは向かった
「そうだねぇ、実はアスカちゃん以外にもう一人ハンターが来ることになっておるんじゃよ」
いつもと変わらない優しげな笑みを浮かべたまま老人はそれを告げた
「えぇーっ!?
協会でそんな話は聞いて無いですよぉ!」
「ほっほっほっ、じゃろうなぁ~
なんせ儂自ら協会に頼んでおいたんじゃからな」
のんびりと老人は言うが協会に直接ごくごく小さな村の村長が頼めるはずなどないのだ
それもあってかアスカはポカーンッと空いた口がふさがらなかった
「オババ様って何者…」
「儂は小さなこの村の村長に過ぎぬよ
してアスカちゃんにお願いがあってねぇ…
そのハンターなんじゃが今年ギルドから資格を得たばかりの新人なんじゃよ」
かわらず笑みを浮かべる老人に彼女は諦めその話を聞き続けた
「つまりは…新人の教育と言う名のお守りをしろって事なんですか?」
「ほっほっほっ、アスカちゃんは相変わらず聡いのぉ
実戦経験のあるものの所で新人を育てるのが決まりじゃからなぁ
まぁ大概は人手が足りずギルドで訓練をうけただけで終わることがおおいがのぉ」
新人をいきなり狩りに一人で行かせる事は少ない
よっぽど辺境の村などでない限りは実戦経験をある程度積んだ先輩が一年なり半年なり期限を設け新人を馴らすのが習わしになっている
昔は新人であってもそのまま実戦に向かわせたが怪我や任務中の死亡等で一向に手練れのハンターが増えないためここ最近作られた決まりらしい
「それでその新人さんはどこに?」
「それがのぉ……」
老人が話をきりだそうとしたとき入り口から村の青年が駆け込んできた
「オババ!大変だ!
ギアノスの親玉とドスファンゴがでたぁ!」
青年はずいぶんあせっていたらしく息をきらせながら言った
「おやまぁ……もしかして…新人殿……」
「オババ様私迎えに行きます
実戦経験のない新人さんで二体同時に相手をするのは多分……」
アスカの言いたい事が分かったのだろう
老人は改めて言った
「そうじゃの…では村での初任務じゃ
新人殿を迎えに行ってくれるかの?」
「はい、アスカ行ってきます」
ニコッと曇りのない笑顔と強い意思を宿した瞳で彼女は頷いた
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