第一章

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「ふぅ……新人さんはどこにいるの…」 アスカは持ち前である装備を身につけ雪山のふもとに来ていた 防具はランポス一式、腕には同じくランポスの親玉であるドスランポスから剥いだ素材でつくるドスバイトダガーを身につけている 「やっぱりまだ山かなぁ……だとしたら危ない……急がなきゃ」 腰のポーチから小瓶をひとつ取り一気に飲み干した 「う~…あっつ…何回飲んでもなれないわ」 小瓶に入っていたのは寒さを軽減させるホットドリンクという薬だ 雪山では山頂に近づくほど寒さが増しスタミナが奪われるために防寒装備でないハンターは必ずといっていいほどこのドリンクを飲む アスカは壁のでこぼこを利用してうまくのぼり山頂へとつづく洞窟に足を進めた… 一方その頃… 「うわああぁぁぁっ!?」 マフモフシリーズに身を包んだ一人の少年が山頂付近を何かから逃げるように走っていた 後方からは巨大なイノシンのようなモンスター“ドスファンゴ”が突進するようにして少年を追いかけている 「なんでこいつがいるんだよぉ!」 時々後ろを振り返り走り続けるもやはり体力はそろそろ限界なようで…… 「はぁっ……はぁっ…ヤバい……そろそろ…やす…ゴホッ」 途中でスタミナがきれて転がるようにして地面にダイブした ダイブした拍子に口に雪が入ってしまい少年は咳き込む 「ヤバいだろ、どっか逃げ込まないと……」 急いで周りを見渡すと左の壁下に小さな横穴を見つけた 「仕方ない、彼処にはいるしかない!」 転がり急いで横穴に入ると少年が先ほどまでいたところに丁度ドスファンゴが突撃した 「かっ間一髪…ι ったくじっちゃんはボスクラスは居ないから大丈夫じゃとか言ってたけどきっちり居るじゃんかよ……しかも二体…」 少年は先ほど自分を襲った悲劇を思い出していた
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