望み

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  ハァ…ハァ…   と、息も出来なくなり、私はその場で大きく息を吐きだして、お腹に手をあてながら倒れ込んだ。   …意識は…まだある。   「ぉ…ねが…ぃ…この…この子…を……だすけて…」   涙が流れ、意識が遠のいていく…私の全力の声は掠れ決して"中"に聞こえる筈は無いと思っていた。が、あんなに固く閉まっていた扉から"2つの影"…。   私の声が届いたのだろうか?たまたま外の様子が気になって、出てきたのだろうか? 私にはどっちでも良かった。   でも、私はきっとその時、安堵の表情をとっていたのだろう…。   これで助かる。この子も助けてくれる。 この子が、産まれてきたらギュッと優しく抱きしめてあげよう。『頑張ったね。偉いね』って褒めてあげるんだ。『お母さん、心配ばかりかけてごめんね』って、いっぱい謝るよ。   それで、大切な事を沢山教えてあげるんだ。早く"君"の名前を呼んで、一緒に笑いあいたいなぁ… ねぇ…マモル 私に…「頑張ったね」って言ってくれるかなぁ…  
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