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もし伽代がいるなら、隙間を上手く通り過ぎて助けに行かなければ…
少し間違えれば、儂がこの木々達に押しつぶされる可能性も大いに考えられる。
それだけじゃなく、家自体が全て倒壊する可能性も…
そんなギリギリのバランスで今この家は建っている…
改めて考えると、とてもゾッとする恐怖感が身体を包む。
儂は持っている500mlの水を飲んでいた。
家をこれほど無茶苦茶するなんて、どれだけ強い地震だったのだろうか…?
儂はたまたま助かったようだが…
その恐怖を今は忘れようと、儂は大きな声で伽代の名前を叫んだ!!
「伽代!! 伽代ー!!」
返事はやはり無い。
最悪の状況が頭の中を巡る!?
水で濡れた身体が冷え込む。両手を両腕に擦りながら儂は、"中"に行く道を選んだ。
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