メアリ

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  「でもホントはバレることなんて滅多にないんだけどね。 でももし、もしバレるようなことがあったら…お人形屋さんに被害が及ぶかもしれないから…怖くて」 そっか…。 やっぱり製作者のことを一番に考えてるんだ。 「ところでアイリスの家は、何体アンドロイドがいるの?」 「ん?えーっとねぇ、執事型が二体と、メイド型が六体よ」 あと一体お母さんと同じ顔のがいるけど…。 メアリが見たら驚くだろうから、破棄してもらわなきゃ。 もうメアリで十分だもの。 メアリ以上にお母さんに似たアンドロイドなんて、絶対いないわ! 「そっかぁ。じゃあ私は何もすることがなさそうねぇ」 「私と一緒にいてくれればそれでいいのよ?」 「そう?じゃあのんびり出来そうね」 「ええ!あ、でも夜にはお父さんにも会わなきゃ」 「あら、お父様と?大丈夫かしら」 「大丈夫よ!心配いらないわ!」 だってお母さんが生き返ったみたいだもの! お父さんだってきっと凄く驚くわ! 泣いて喜ぶかも! 私は久しぶりにお父さんの色々な表情が見られるんじゃないかと、一人喜んでいた。 家に着き、メアリと一緒に中に入る。 メアリは感嘆の声を漏らしながら私の家を眺めていた。 「大きなお家!」 「そうかなぁ。普通の大きさだと思うよ?」 「だって私お人形屋さんの倉庫の中にずっと入れられていたんだもの。 狭い棺桶みたいなところにずっと。だからもう凄く嬉しいわ!」 あの部屋は何!?とメアリは駆けていく。 私はまるで妹でも出来たような感じがした。
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