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こうして、綾瀬と有坂の不思議な学校生活は三年まで続いた。
たまにくる女子生徒もお目にかかれないままで三年まで続いた。
綾瀬は授業がなければ美術室で絵を描き、有坂はつまらない授業の時は美術室で布団を出して昼寝。
放課後は綾瀬が描いた絵を有坂がずっと眺めて、五時になったら解散という生活が続いていた。
気付けば二人ともそれが当たり前になっていた。
でも、いつまでも続くわけではない。
それも心の隅でわかっているが、認めたくないという複雑な気持ちが二人ともあった。
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